54. 岩本side ページ19
「また、前みたいに会えないかな」
街灯に照らされた千冬の瞳の色が変わった気がした。
「照は私にとって大事な存在だから。これからもずっと」
それは
幼馴染を見る目ではなくて、欲が含まれている様な
俺を”男”として見ている目。
純粋なものではなくて、どこか危険な感じの。
…変わったな、昔と。
もう俺の知ってる千冬ではないのかもしれない。
「2人では、もう会わない」
理由は伝えずただ一言そう伝えたら、何で？と訴える様な瞳に変わる。
「…何でそんな事言うの？」
幼馴染だから何でも分かると思わないで、と言われた時
確かに千冬に関しては勝手に何でも分かってると思ってたなと反省した。
弱った千冬を助けられるのは俺だけだって自惚れてたところもあったと思う。
「幼馴染で大事な存在なのは、変わらないよ。
でも俺はお前の気持ちを埋める事は出来ないと思う」
だからこそ、やっぱりショックだった。
千冬が放った言葉が。
あの時から俺たちの間には越えられない壁が出来てしまったんだと思う。
「…そっか」
分かった、と泣きそうな顔で呟いた千冬。
ここはまだ店先。
あんまり2人だけで長話をするのは良くない。
後ろで話しているスタッフさん達も気を使うだろう。
「じゃあ…もう行くから。無理はすんなよ」
千冬の返事を聞く前に背を向けて、その場を後にした。
大通りから少し外れたところでタクシーを待っている間、スマホを取り出す。
一件ふっかからメッセージが届いていた。
【そっか残念ー。まぁ俺も仕事でこれから事務所行かなきゃいけなくなっちゃったんだけど。笑】
また明日現場で！と、さっき誘われた飲みを断った事に対しての返事だった。
…って。ちょっと待てよ。
ふっかが帰ったって事は、今Aと康二2人っきりって事？
康二の家で2人で飲むって事？
気がついたらほぼ無意識にAに電話をかけていた。
夜の静かな通りで、スマホから流れるコール音がやたらと響く。
なかなか繋がらない。
心臓の音が、どんどん大きくなる。
『もしもし』
「！A？」
久しぶりに聞いたその声。
自分からかけたくせに、いざ繋がったら何て言えばいいか分からなくなって
『…照君？』
でも、声を聞くだけで安心するのは
やっぱり、君の事が好きだから。
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mamemiya(プロフ) - みぃ。さん» こんにちは🤓康二君担さんでしたか！真っ直ぐなひーくんが目の前にいたらグッときちゃいますよね🥺作品の中では是非揺さぶられてください！笑 他の作品も是非宜しくお願いします☺️ (4月23日 12時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - こんにちは。完結おめでとうございます！私も主人公ちゃんと同じ康二担なので、もし私が同じ立場になったら、なんて妄想しちゃったりして。ひーくんの真っ直ぐな思いや、康二くんの切ない思いに心揺さぶられながら読みました。新しい作品、待ってますね☺️ (4月22日 18時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - まあさん» コメントありがとうございます☺️！まぁ様からは他の作品の感想もたくさん頂けて嬉しく思っています🍀ひーくん漢！真っ直ぐ！って感じで良いですよね🥰他の作品もどうぞ宜しくお願いします🙌✨ (4月22日 9時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
まあ(プロフ) - こんばんは！mamemiyaさんの作風大好きで、毎回独り言ぶっ放しながら拝見してます😊今回も、良かった💛ひーくんは真っ直ぐ人を愛する感じがする✨また新しい作品期待してます🥰 (4月21日 21時) (レス) id: c613e7ffb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2024年4月7日 3時
